仕事

校正者の職業病

校正の仕事をしていると、日常生活でもいろいろと気づくことがあります。
看板メニューの注意書きなんかに誤植があるとニヤニヤしてしまったり。
インドカレーとか中華のお店では特に頻度が高いですね。
こういうのは、校正者じゃなくてもよくあることだと思います。

特に、これはちょっと職業病かな?と思うことがあったので
ちょっと挙げてみます。
皆さんにも思い当たることがあるでしょうか。。

TVのテロップが気になる

ニュースを見ていると、テロップの送り仮名や語用が誤っていることが多々。
近年、特に増えたような気がします。
「事実が明るみになる」とか。
(「明るみに出る」、または「明らかになる」が正しい)

私自身が小さい頃に、TVから言い回しを覚えることも多かったので
ニュースぐらいは、本当にちゃんとしてほしいです。
時代とともに誤用が広まって正しい用法に変わることもありますが
(「助長」とか。かつては悪い方向に伸びる意味で使われていました)、
そうでないものも平気で間違っていたりして非常に気になります。

ニュースの内容よりもそこが気になって、
気づいたら話を聞いてないこともたまにあります(^^;)

読書が仕事のようになる

このブログでも「校正トライアル問題」として
読書中に見つけた誤植を紹介していますが、
本を読んでいると自然に目に入ってきてしまいます
そして写真を撮る。笑

新しい(増刷や改訂を重ねていない)ほど、
どうしても誤りは多いものです。
ですが、それを出版社に報告するかどうか
ちょっと悩むところです。

以前は本をつくる側だっただけに、
相手の気持ちが何となくわかる……。

読者からの指摘はありがたいとともに
少し心が痛みます
間違っててすみません、というような。
そして、すぐに直せなくてすみません。みたいな。
謝り方も通り一遍になるので、どうしても事務的になってしまう。
※内容に関わる重大な誤りでなければ
次のタイミングで修正する以外にないので、
「次回印刷時に修正します」というマニュアル対応になります。
(間違いやがって、返品させろなどと仰る読者もまれにいますが。。基本応じられません)

あと、もしすでに誰かが見つけていて
出版社も把握しているものだったら
報告しない方が相手のためかなーと思ってしまう。

書類で見つけて話の腰を折る

家賃契約とか病院で説明を受けるときとか
真面目に話を聞くべき場面で書類に誤字を見つけてしまい
しかも、つい「あっ」とか言って話の腰を折ることがすごくたまにあります……。

見つけても自制はしているのでほとんど起きませんが、ちょっと自分が嫌になります。
「つい声が出ただけで、普段はスルーしてます。悪気はないんです」と心で謝っています。
けど相手はこちらの職業なんて知りませんし、
本題と関係ないところをつつくなんて嫌味なやつだと思うことでしょう。

向こうは同じフォーマットをずっと使っているから
指摘したところで多分修正されないでしょうし、
まったく意味のない気づきと指摘です。そして恥ずかしい。

運転が苦手になる(?)

これは運転自体に長いブランクがあったことが主な原因かもしれませんが
物事を見るとき、全体よりも部分的なところに注意が行きがち

もちろん、校正のときも全体を見ながら判断して、とやってはいるんですが
ほとんど「見る」という1つの作業に集中することになります。
運転のように、見て・状況を判断して・車を動かして、みたいな
同時にいろいろな処理をするときとは明らかに脳の働きが違う。

実際、すごく久しぶりに車を運転したら
見回してて、何かに気づくとそれが気になってしまったり。
(職業病と言えるのかは微妙ですが)
その間に車は時速40kmとかで進んでたりするので、ちょっと危ない。
やっぱり慣れが必要なんでしょうけど、
何かに目を奪われないよう注意しないといけない感じが少し負担です。
校正者になる前に免許を取ったときは、もっと全体を見られたのになあ。
長年乗らなかったからなのか、年齢的なものなのか……。

でも基本は楽しい

校正者だからって不利になることばかりではないし、
全員に上のようなことが起こるわけでもないと思いますが
生活してると、こういうことが起こる時もあります。

とはいえ読書中に見つけるのは誤字だけではなく、
その本がいかに凝った作り方なのかわかったりもします
「ゴシック体だけど約物(句読点・記号など)が明朝体で見やすい。調整してるんだな」とか
「この見出しだけ黒でなく、限りなく濃いグレーにしてある」とか
「ルビのルールは乱れてることが多いけど、この本はちゃんと統一されてるな」とか、
細かいことに気づけるのは、非常にうれしいことです。

指摘するかどうかは別として、誤字脱字なんかを見つけるのも楽しいです。

 

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