仕事

校正者の仕事の範囲

最近、紙よりも電子データを見て校正する仕事が多くなってきました

電子データのほとんどがWordファイルです。

 

プリントアウトすれば、紙で行う校正とあまり変わりません。

でも、仕事のしかたがけっこう違います。

 

見るだけなら同じ、ですが

文章を読んで、気づいた点に指摘を入れるのは従来どおりです。

ところが、「指摘を入れる」というのにもWordファイルでは次のような方法があります

本文を直接書き換える

修正はせず、コメントを残す

新しいバージョンのWordでは、校閲モードを使うと直接修正された箇所を後から検討して否決する(気に入らなければ元に戻す)ことができます。

一方、コメント機能を使って「こんな風に表現を変えては?」のような提案をすると、クライアントはコメントを参考にして主体的に文章を修正できますが、明らかな誤りなどを修正するときはやや面倒な感じがします。

そのため、箇所によって上記の2種類を使い分けることがほとんどです。

また、時間がない場合や誤字脱字のみを校正する場合は、校正者が本文を赤字で書き換えることが多いです。

 

電子データ校正でよく起こること

こんな感じで、「校正者がデータを修正する」ことができてしまうようになりました。

これによる弊害として、

・内容や表現に関する修正が多いと、校正ではなくリライトの仕事になってしまう

・行のズレやフォントなど見た目も整える場合、校正の域を超えてデータ制作作業になってしまう

のようなことがかなりの頻度で起こります

校正者としての領域を超え、別分野の仕事もしなくてはならない反面、

ほとんどの場合、報酬が増えるわけではありません

 

クライアント側が校正や編集の仕事の範囲を広く捉えているのかもしれません。

受注側も、できる範囲のことであれば少しくらい対応しようという気持ちは当然あると思います。

でも、本来そこまでは本業ではない……。

内容に関する修正については特に、(本当は書き手が行う仕事ですし)

ライターという職業があるので、分業した方がお互いのためにいいんじゃないかと思うのですが

境界線はとてもあいまいになっているような気がします

 

困らないための対策

クラウドソーシングが発達してきて、

たくさんの人がライティングや校正の仕事を気軽に受注できるようになったけど、

発注側も受注側も、仕事内容の明確な線引きや報酬の相場感覚がはっきりしないまま

今に至っているような印象を受ける今日この頃です。

 

もし受注内容を聞いてトラブルになりそうだったら、

「それは私の仕事の範囲を超えています」とか

「その作業を含めるなら報酬を交渉させてください」という主張をすることがとても大事です。

会ったことのない相手とメールやデータだけでやりとりするときは

けっこうな無茶振りをされることも多いので、自分の身を守るためにも

自分の中でルールを作ってしっかり守ることをおすすめします。

 

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